「デプロイするにはどうすればいいですか?」「ステージング環境のURLは?」——毎日同じ質問をSlackで受け続けているインフラ担当者はいませんか?これは個人の問題ではなく、組織の構造的問題です。解決策は「内部開発者プラットフォーム(IDP:Internal Developer Platform)」の構築、いわゆるPlatform Engineeringの実践です。
IDPをたとえで説明すると「セルフサービスのコンビニ」のようなものです。以前は「店員(インフラチーム)に声をかけて商品を取ってきてもらう」スタイルだったのが、「棚に商品が並んでいて、自分で取れる」スタイルに変わります。開発者が必要なインフラやツールに自分でアクセスでき、インフラチームへの依存を減らせます。
新人エンジニアG:「新しいサービスを立ち上げたいんですが、まず何から始めればいいですか?」
プラットフォームエンジニアH:「IDPのポータル開いて、新規サービス作成を押すだけだよ。GitHubリポジトリ・CI/CDパイプライン・Kubernetesのnamespace・監視設定——全部自動でセットアップされる」
G:「え、それだけですか?」
H:「それだけ。僕らはその『それだけ』を作るのに3ヶ月かけたんだけどね」
IDPの代表的なOSSとして「Backstage」(Spotifyが開発)があります。まず手元で試してみましょう。
npx @backstage/create-app@latest
cd my-backstage-app
yarn dev
起動すると http://localhost:3000 でBackstageのポータルが開きます。ここにサービスカタログ・TechDocs・テンプレート(Scaffolderと呼ぶ)を追加していくことで、開発者が自走できる環境が整っていきます。
Platform Engineeringの本質は「インフラチームが開発者の代わりに作業する」のではなく「インフラチームが開発者が自走できるプラットフォームを作る」という役割の転換です。繰り返す質問がなくなれば、インフラチームはより本質的な課題に集中できます。今日から「自分たちのIDPに何を載せるか」を考えてみましょう。
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